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太めな君のままでいて 愛され系ぽっちゃり女子の恋事情

倉多 楽 / 著
U子王子 / イラスト
ISBNコード 978-4-86669-024-7
サイズ 文庫
定価 703円(税込)
発売日 2017/08/04
レーベル チュールキス

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内容紹介

ぽっちゃりな君が一番可愛い!
兄の結婚式で、初恋の到先輩と再会した明香里。格好よくて素敵な到に胸は高鳴るが、以前より太ってしまった明香里は身長153センチ、体重はおそらく65キロ前後。諦めていた恋だけど到から「ずっと好きだった。もう気持ちを抑えきれない」と告白されて!? 「男の煽り方なんてどこで覚えたんだ?」ベッドで、キッチンで、脱衣所で到に愛される明香里。見た目も彼に釣り合いたいと、明香里はダイエットを決意するが!? 妹大好きな兄に見守られながら、イケメン彼氏に溺愛される甘いラブライフ❤
★初回限定★
特別SSペーパー封入!!

人物紹介

波田明香里(はた あかり)

身長153センチ、体重65キロ前後のぽっちゃり体型。25歳。

スイーツ激戦区のタルト専門店で働いている。

末宗 到(すえむね いたる)

明香里の兄、知己の中学時代からの親友で、初恋の人。27歳。

兄の結婚式で八年ぶりに再会した。

立ち読み

――激しい律動は、明香里が何度も達し、彼が一度果てたことで一旦は途切れた。
 しかし到は役目を終えた避妊具を新しいものにつけ替えると、組み敷いた身体をごろりと反転させ、間を置かず明香里を背後から貫く。
 服を脱ぐ間も与えられない。明香里はエプロン姿のまま、胸元と下肢を寛げただけの到に翻弄され続けた。
 愛し合うというより、まるで貪られているような感覚だ。
 暗い室内には、忙しない呼吸音と艶に濡れた啼き声、卑猥な水音が絶え間なく響いている。
 ガツガツと体内を突き上げられる最中、大きな手は明香里の身体を支えると同時に、彼女の敏感な場所を撫で回していた。
「っあ、あぁ、それダメッ……!」
 胸の頂や花芯を弄られながら、体内で最奥を押すように動かれると、ビリビリとした鋭い刺激と、身体の奥底から湧き上がるような快感が同時にやってくる。
「明香里……っ」
「ダメ……や、また、変っ……なっちゃう、っ! っは、あっあぁァッ……!」
 迎えた絶頂は、もう何度目になるか分からない。
 受け止めきれないほどの快感を与えられ続けた明香里は、もう自らの意思では動くこともままならなくて――
「っは、はぁ、は、っあ、……待っ、も、無理……っひ、あぅんっ!」
 ベッドにうつ伏せたまま、腰だけを高く上げて、甘ったるい声で喘ぐことしかできなかった。

 ……どれくらいの間、睦み合っていたのだろう。
 ふ、と意識が浮上したとき、明香里はまだ彼の腕の中にいた。
 カーテンの隙間から差し込む陽の光の筋をぼんやりと目で追う。
 いつの間にか朝を迎えていたらしい。室内は既に明るかった。
 触れられて、弄られて、食まれて、舐められて、貫かれて、揺さぶられて……
 時間の感覚も理性も手放して乱れに乱れた明香里の最後の記憶は、硬い腕にきつく抱かれ、猛りきった屹立に腰の奥を穿たれて、薄い膜越しに欲望の証を注がれたことだった。
 ぼんやりしながら自身の姿を確かめる。
 むっちりした身体に着ているシャツは到のもののようだ。
 ……いつの間に着替えたのだろう。いや、記憶がないということは……恐らく到が、力尽きて眠ってしまったらしい明香里を着替えさせてくれたのだろう。
 背後から胸元に回された逞しい腕は素肌を晒している。
 到は彼女が気を失っている間にシャワーを浴びたのかもしれない。
「ん……」
 明香里が身じろぎしたことで、彼も目を覚ましたようだ。手がもぞもぞと動き出す。
「……おはよう」
「おはようございます、って、くすぐったいですって……!」
 思わず身をくねらせる。
 明香里の下肢に長い足が絡みついた。
 まだ微妙に寝ぼけているのか、到の動きはどこか緩慢だ。
 寝起きからイチャイチャする時間は、二人で迎えた朝の恒例と化しつつある。温もりを与え合いながら微睡むのは刺激的な夜とはまた別の心地よさで、明香里も大好きなひとときだ。
 けれど、どちらかが仕事の場合は事情が違う。
 あまり長い時間はこうしていられない。
「先輩、シャワーを浴びるならもう起きないと」
「……俺は明け方に済ませた。ああ、明香里の身体を洗う手伝いなら喜んで――」
「!? け、結構ですっ」
 到の笑う吐息が髪を撫でる。
「んー……いま何時だ……?」
「え、っと……ッん!」
 壁の時計へと意識を向けた瞬間、シャツ越しに胸の頂をカリッと掻かれた。
「出勤前に、もう少しだけ……」
 うなじの辺りでリップ音が響く。
 指先の動きも止まらない。
「……ッ……はぁっ……も、ダメですってば……っ」
 ピク、ピクンと身体を震わせながら、胸元のボタンを外し始めた手を捕まえる。
 けれど到は明香里の制止を気にもしない。温かな手が下方へと滑り、シャツの裾を見つけると、そこから中へと指を潜り込ませる。
 ……むにゅ、と掴まれたのは――お腹のお肉だった。
「っ!?」
 明香里は全身をギクリと強張らせた。
 頭が一気に覚醒する。
 しかし到は彼女の変化に気がつかない。
 柔らかな腹部をむにむにと揉み続ける。
 ……いっ……
「イヤぁっ!」
 ――悲鳴じみた拒絶の声は無意識のものだった。
 到の手を撥ね除けた明香里は、そのままの勢いでベッドの下まで転がり落ち、彼から距離を置く。
「明香里!?」
 到が飛び起きた。

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