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仮面伯爵は黒水晶の花嫁に恋をする2

小桜けい / 著
氷堂れん / イラスト
ISBNコード 978-4-86669-583-9
定価 1,430円(税込)
発売日 2023/07/27
ジャンル フェアリーキスピンク

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内容紹介

類まれな宝石人であるジェラルドと幸せな新婚生活を送るクリスタ。周囲からの早く跡継ぎをという声に少しの胸の痛みを覚えながらも、愛される喜びを感じていたある日、世間を騒がす首なし騎士騒動に巻き込まれてしまう。金属製の甲冑を動かしていたのは、ジェラルドと同じ宝石人の小さな子どもだった! 宝石人を使って金儲けを企む男から逃げ出し、ジェラルドの噂を頼りにやって来たという。すぐに彼らを保護することに決めた二人だったが!?
「何かあるたびに、いつも惚れ直す。出会ってから、もう数えきれないくらい恋に落ちているな」

立ち読み

「ベルヴェルク辺境伯に奥様、ようこそいらっしゃいました」
「本日はお招きありがとうございます。素晴らしい宴ですね」
 ジェラルドが胸に片手を当てて丁重に挨拶を述べ、クリスタもドレスのスカートを摘まんでお辞儀をする。
「いやいや、小規模な宴ではありますが、楽しんで頂ければ幸いです」
 レキサンドラ伯爵が、鷹揚な笑みを浮かべて謙遜してみせた。
 五十代半ばの伯爵は、前髪が少々後退しつつあるものの、なかなか渋い雰囲気の紳士である。若い頃は名門貴族のうえに有能な色男と社交界に名を馳せ、レキサンドラ夫人が数多のライバルを蹴散らして結婚にこぎつけたと有名だ。
「ごきげんよう、ジェラルド様。ベルヴェルク夫人に招かれました先日のお茶会ではお会いできなかったので、こうしてご対面できて嬉しいですわ」
 レキサンドラ夫人が、甲高い声で笑った。
 その胸元には、滅多に見ないほど大粒のサファイアをあしらったブローチが輝いている。
 急に開催されることになった今夜の宴は、これをお披露目する目的だったのかと、クリスタは心の中で頷いた。
 宴にはよくテーマやそれに沿ったドレスコードが定められる。今夜は『青の宴』と称され、参加者は何か青いものを身につけてくるように指定されていた。
 よって、ジェラルドは夜会服の胸元に青い生花を飾り、クリスタも銀色の地に青いリボンをあしらったドレスを着ている。
「こちらこそ、お会いできて光栄です。先日は妻に、結婚生活の先輩として様々なご意見をくださったそうですね」
 ジェラルドがにこやかに言うと、夫人が心なしか得意げな顔になり、チラリとクリスタを横目で見た。
「いえ、若い方がお困りしている時、年上の者が助言するのは当然ですわ」
「ありがとうございます。結婚してからは助言と言いつつ、的外れな考えを押しつけてくる方が多かったので辟易していたのですよ。子は授かりものなのに、早く産むのが妻の役目だなどと言うのは時代遅れだと、聡明なレキサンドラ夫人でしたら承知していらっしゃるでしょう?」
 そう言いながら、ジェラルドはさりげなく仲の良さを見せつけるように、クリスタの腰を抱き寄せた。
 先日の茶会で、レキサンドラ夫人がどのようなことを言ったのか、クリスタは特に言及しなかった。だが、ジェラルドはあの場で給仕をしていたルチルに聞いたそうで、たいそう憤慨していた。
「私にとって何より大事なのは、妻です。まだまだ未熟な夫ですが、クリスタを心から愛しておりますので、これからも彼女と支え合っていきたいと思います」
「……本当に仲が宜しいのですね。素敵な旦那様で、ベルヴェルク夫人はお幸せですこと」
 一瞬、レキサンドラ夫人は苛立たしげに目元を引き攣らせたが、さすがは長年にわたって社交界で睨みをきかせている老獪な猛者だ。すぐニッコリと笑い、無難な言葉で受け流した。
「では、我々はこの辺りで……どうぞごゆっくり」
 レキサンドラ伯爵が言い、夫人を伴って次の客へ挨拶に向かった。
 クリスタもジェラルドにエスコートをされ、会場の奥へと進む。
 豪奢な会場は涼やかな水色の絹と真珠貝で彩られ、中央では楽団がゆったりした曲を奏でている。今夜は舞踏会も兼ねているので、客は踊っても、用意されたテーブルで軽食と談笑を楽しんでも良い。
 海中をイメージした飾りつけの大広間で、青いドレスや宝飾品を身につけた客達が踊る景色は幻想的で、まるで海の精霊の宮殿にでもいるようだ。
 思わず見惚れてしまいそうに美しいが、呑気にうっとりしてはいられない。
「コーラルはいないようだな」
 ジェラルドが辺りをそっと見渡して囁いた。
「ベルヴェルク辺境伯、ご無沙汰しておりますな」
「奥様、素敵なお召し物ですわね」
 幾人かの貴族に声をかけられながら、一通り大広間を歩くも、やはりコーラルの姿はない。
「夜会は始まったばかりですし、まだ来ていないのかもしれませんね」
 クリスタが声を潜めて言うと、ジェラルドも頷いて楽団の方を見た。
「それなら、少し踊らないか?」
「え? ええ……」
 今夜はコーラルやレキサンドラ伯爵の敵情視察が目的なのに、呑気に踊ったりして良いのだろうか?
 少々躊躇いながら返事をすると、ジェラルドがクスリと笑って耳元に口を寄せてきた。
「あまり緊張して周囲を見張っていると、怪しまれる。気楽に夜会を楽しんでみせた方がいい」
「あ……っ、そうですね」
 確かにジェラルドの言う通りだ。
 感情を顔に出さないのは得意な方だが、事態が大事なだけに緊張は拭えない。自分でも気がつかないうちに強張った様子でジロジロと辺りを見渡していれば、幾らなんでも不審そのもの。
 それよりもただでさえ目立つ宝石人のジェラルドが踊ることで、周囲の目を自然に引く。
 娘と一緒に宝石人のディアンも必死に捜しているはずのコーラルから、同じ宝石人同士で庇い合っていないかと、接触を図ってくる可能性も高い。
「まぁ、正直に言えば、クリスタとの良好な夫婦仲を見せつけたいのもあるけれどな。宴席では毎回、大勢の男が君に見惚れているから、俺の愛妻だと知らしめたい」
「ジェラルド様ったら……大袈裟ですよ」
 気恥ずかしくなり視線を逸らすと、こちらを遠巻きに眺めている貴婦人達に気づいた。
 その視線の先は、ジェラルドだ。
 彼の額に輝く宝石は確かに魔性の美しさだが、それだけがジェラルドの魅力でないのは確かだ。
 ジェラルドの方こそ、仮面をつけていた頃は風変わりな変人と遠巻きにされていたのが噓のように、宴席に行けば女性から熱い視線を送られている。
 そして、それに気づくたびに何とも言えないモヤモヤした思いが胸中に広がるのだ。
 ジェラルドに恋をするまで、こんな感情は知らなかった。
 十分すぎるほどに愛してもらっているのに、時おり怖いくらいの独占欲や嫉妬を抱いてしまう。
 ただ……がむしゃらに一人で頑張ると意地を張り、己の幸せは後回しだとどこか冷めた気持ちでいた昔よりも、断然に幸せだ。そして他者に迷惑をかけぬように気をつけつつ、己の欲求や気持ちを素直に出すことを認められるようになったのが、なんだか嬉しい。
「私の方こそ、ジェラルド様の人気に嫉妬しているのです。喜んで踊らせて頂きますわ」
 ニッコリとクリスタは微笑み、エスコートで組んでいた腕を解いて、彼と向き合う。
 流れている曲はちょうど、ゆっくりとした踊りやすいテンポのものだった。
 クリスタも社交界に出るようになってから、踊りの教師をつけてもらい熱心に習った。だが、普通の貴族令嬢なら、少女時代からみっちり習うものなので、まだまだ習得具合は初歩だ。
 それでもジェラルドが上手くリードしてくれるおかげで、安心して踊れる。
 愛する人に自分だけを見てもらいながら、美しい音色に合わせてゆったりと踊るのは、とても幸福だ。
 そんな至福の一時を過ごし、曲が終わるとクリスタ達は踊りの場から離れ、壁際に寄った。
 踊っている間に、新たな客が到着したのだろう。
 大広間には先ほどよりも人が増え、いっそう賑わっていた。
 そろそろコーラルも来たかもしれない……と、クリスタが思った時だった。
「これはこれは、噂に名高い宝石人の辺境伯ご夫婦じゃないですか」
 傍に寄ってきた若い男に、小馬鹿にするような声と共に酒臭い息を吐きかけられた。
 大広間では酒を含む飲み物が幅広く用意されており、客は自由にそれを楽しむことが許される。……ただし、他の人に迷惑をかけないで楽しむという、常識的な大前提の下ではあるが。
 残念ながら、男にはその常識がかけていたようで、見るからに悪酔い状態だった。顔は真っ赤になり、眼もドロリと淀んでいる。
 しかもまだ呑む気なのか、片手にはしっかりと銀の酒杯を握っていた。
「……レキサンドラ家の嫡子、マルモだ」
 素早くジェラルドに耳打ちされ、目の前の男の素性が判った。
 首に巻いた青絹のクラヴァットから夜会服まで一目で判る上等な身なりをした彼は、見た目の良い両親の血を受け継いだだけあり、よく見ればかなり目鼻立ちも整っている。
 だが、どんなに家柄や見目が良かろうと、今の姿はタチの悪い酔っ払い以外の何者でもない。しかもジェラルドから聞いた話では、家を潰す寸前までいった騒ぎも、マルモの酒好きが事の発端だという。
 それなのに自分の家の主催する宴で泥酔など、微塵も懲りていないようだ。
「ええ。本日は素晴らしい宴に夫婦でお招き頂きまして、ご両親には感謝をしております」
 愛想笑いで対応するジェラルドに倣い、クリスタも呆れを押し隠して微笑む。
 しかしマルモはそれを聞くと、いっそう小馬鹿にした様子で鼻を鳴らし、口角を吊り上げた。
「ああ~、お気遣いどうも。金儲けのためなら貴族の矜持を捨てて、卑しい異国の成金商人とまで交流する両親ですがね。全く~、嫡子として情けなくなりますよ」
 ――あの、家を潰しかけた貴方がそれを言います?
 呆れて言葉も出ないとは、このことだ。
 全ての子どもには生まれ持った性質もあり、必ずしも子育てだけで人格が良くなるとは限らない。
 たとえば、ジェラルドの父親は幼い頃から優しい人だったそうだが、その兄である伯父は残忍な性質だった。兄弟で等しく育てられても伯父の性根はますます腐り、最後には罪人に身を落とした。
 だから甘やかされていたという噂は聞いても、実際の様子を知りもしないクリスタが『子の不始末で家が潰れかけたのは、子育てに失敗した親の責任』と、軽々しく断定するつもりはない。
 ただ、目の前にいるこの男が、いわゆるロクデナシのドラ息子と称される人間なのは、紛れもない事実のようだ。
「……せっかくの楽しい夜ですから、お互いに良い一時を過ごしましょう」
 ジェラルドもうんざりしたのか強引に話を切り上げ、クリスタを連れてその場を離れようとした。
「ハハハ~、確かに仰る通りですなぁ。今宵を楽しもうではありませんかぁ」
 しかし、マルモがフラフラとおぼつかない足取りでクリスタの前に出て、行く手を阻む。
「え……?」
「先ほどからぁ、貴女の美しさに見惚れていたのですよ。ぜひ一曲、お相手を~」
 そんな泥酔状態で踊る気なのかとか、そもそも主催者の家の者が呑みすぎるなんて……など、もはやどこからツッコめばいいのか分からない。
「せっかくのお誘いを申し訳ありませんが、これから夫と休憩をしようかと……」
 何とか穏便に断ろうと、慎重に言葉を選びながら答えていると、マルモがムッとしたように口を曲げた。
「はぁ~? 休憩なんか後でいいでしょう!」
 そう言うと、銀杯を持っていない方の手を伸ばし、クリスタの肩を摑もうとした。
 その瞬間。
「ぶはっ!?」
 マルモの持っていた銀杯が突如震え出し、中の酒が持ち主めがけてぶちまけられた。
 放蕩息子はクリスタに手を伸ばすどころではなくなり、前髪からポタポタと顔に落ちる酒の雫を慌てて袖で拭う。
 そして真っ赤な顔を歪め、憤怒の表情でジェラルドに向かって怒鳴った。
「俺の杯を押したな!? 見てみろ! こんなに汚れてしまったじゃないか!」
 突然の大声に、周囲の客がギョッとしたようにお喋りをやめて、こちらを凝視する。
 しかし、レキサンドラ家の放蕩息子の素行は、皆に知れ渡っていたのだろう。
 わがままな子どものように地団太を踏んで喚くマルモに、冷ややかな視線がそこかしこから注がれる。
「ベルヴェルク卿が押した? あの位置からではさすがに手が届かないのでは……」
「マルモ様の勘違いではないのかしら? あんなに酔っていらしたら手元も狂いますものね」
 ヒソヒソと遠巻きに囁く声が聞こえてくる。
 傍から見れば、酔った男が自分でうっかり酒を零したようにしか見えないだろう。
 しかし間近にいたクリスタは、銀杯がひとりでに彼の手から飛び出した後、また素早く戻ったのが、ちゃんと見えた。
(ジェラルド様……?)
 チラリとジェラルドを横目で見ると、視線がかち合った。
 人の悪い感じでさっと一瞬だけ微笑んだ彼に、より近くへ抱き寄せられる。
「そう仰られましても、私は貴方や杯に直接触れてはおりません。それよりも早く、着替えに行かれた方が宜しいのでは?」
 琥珀色の酒が散って汚れたマルモのシャツを視線でさし、ジェラルドは冷たく言い放つ。
 どうやら思った通り、ジェラルドは銀杯を操って、不遜な男からクリスタを守ってくれたようだ。
「失礼。一部始終を拝見していましたが、確かにベルヴェルク卿はマルモ殿に触れていませんでしたよ」
 不意に背後から、落ち着いた男性の声が上がった。
 振り向くと、上品な渋い色合いの礼服を着こなす、恰幅の良い紳士が微笑んでいた。
(っ! この人が……)
 コーラルの姿を直接見たことがないとはいえ、隣国の敏腕実業家として、社交新聞に出ていた似顔絵は覚えていた。
 白黒の挿絵だったが、一目で当人だと判ったくらいだから、描いた者は相当に腕が良かったらしい。
 コーラルは老人とはいかずともそれなりに年配だが、自信と貫禄に満ち溢れている様が、彼をより若々しく見せているようだ。
「俺の勘違いだとでも言いたいのか? 成金商人が偉そうに!」
 マルモが舌打ちし、今度はコーラルを睨んで怒鳴った。
 調べによれば、コーラルの裏商売にはレキサンドラ伯爵だけでなく、社交界の女性に顔のきく夫人も関わっているそうだ。
 しかし、息子ながら秘密も守れぬ足手まといと思ったのかどうかは定かでないにしろ、マルモは裏取引に関わっていないと見える。
 彼がコーラルをただの取引相手……しかも取るに足らぬ平民と見下しているのは明らかだ。
 顔を真っ赤にして怒鳴り声を上げる伯爵の息子に対し、コーラルは柔和な笑みを崩さない。
「父上に取り入っていい気になっているようだが……」
 なおもマルモが罵倒を続けようとしたが、他の声がそれを遮った。
「一体、何の騒ぎだ」
 従者に呼ばれたらしいレキサンドラ伯爵が、慌てて駆けてきた。
「父上!」
 強力な味方を得たと思ったのだろう。マルモは、喜色満面で父親を呼んだが……。
「宴席で騒ぎを起こすなど、お前はどこまで私の顔に泥を塗れば気が済むのだ?」
 押し殺した声で剣呑に睨まれ、マルモはポカンと口を開けた。信じられないといった、間の抜けた表情になる。
「で、ですが、元はといえば私にベルヴェルク卿が……それに、その商人が口を挟んで……」
「もういい、黙れ」
 ピシャリと、レキサンドラ伯爵が冷たい声音で言い放った。
「あれほど自重しろと言ったのに、相当に酔っているようだな。詳しい話は後で聞くが、どうせ今回も、お前が皆様にご迷惑をかけたのだろう」
 ため息をつき、レキサンドラ伯爵は頭痛でも堪えるように額を押さえた。
 普通なら、諍いの原因も聞かずに問答無用で一方を叱るのもどうかと思うが、実際に絡んできたのはマルモの方だ。
 日頃の行いと言うべきか、レキサンドラ伯爵も、今まで相当息子に苦労させられてきたのだろうと察せられる。
「皆様には私からお詫びしておく。お前はもう一言も口をきかずに部屋へ戻れ。……これ以上、私を怒らせるな」
 静かな怒りを滲ませる父親に、幾分か酔いも冷めたのだろうか。マルモはまだ不服そうな顔はしていたものの、大人しく従者に連れられて会場を去っていった。
 その後ろ姿は、伯爵だけでなく周囲の視線も集めてしまっていたが、不穏な空気を吹き飛ばすように、楽団が明るい舞踏曲を演奏し始めると、客達はまた宴を楽しみ始めた。
「まずはベルヴェルク伯。愚息が大変失礼な態度を取ったようで、心よりお詫びをさせて頂きます。情けない親ですが、私にできることがあれば何なりと仰って下さい」
 レキサンドラ伯爵から丁重な謝罪を受け、ジェラルドが取り澄ました笑みで応えた。
「どうぞお気になさらず。勘違いなど誰にでもありますし、こうして謝罪を頂ければ十分です」
「そ、そうでしたか、ありがとうございます」
 ハンカチで額の汗を拭き、レキサンドラ伯爵が今度はコーラルに向き直る。
「コーラル殿にもご迷惑をかけましたな。全く、いつもながら息子に関しては、お恥ずかしい限りで……」
 コーラルとは以前から、表向きのまともな取引でも親しくしているからだろうか。恐縮しつつ、少し砕けた雰囲気でレキサンドラ伯爵が苦笑する。
「いやいや、私はつい口を挟んでしまっただけですよ。年を取ると、どうもお節介な性分になりがちでいけませんなぁ」
 コーラルも鷹揚に笑い、和やかな態度を崩さない。一見は、実に非の打ちどころのない好人物といった姿だ。社交界でも商才に長けているだけでなく人格者と評判なのも頷ける。



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