書籍詳細

黒竜の花嫁 〜異世界で王太子サマに寵愛されてます〜
ISBNコード | 978-4-908757-80-8 |
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サイズ | 文庫本 |
定価 | 703円(税込) |
発売日 | 2017/06/21 |
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内容紹介
人物紹介

藤島 昴
山歩きが趣味の、二十歳の大学生。
何事にも物おじせず好奇心旺盛な性格。

鸞(ラン)
龍蘭国の第二王子で王太子。27歳。
黒竜の血を濃く宿すためか、覇気を纏っている。
立ち読み
部屋に案内されて豪奢な衣装を脱ぎ白い夜着に着替えると、またもやどこかに連れて行かれる。白い夜着ってまさかねえ、ないよ、ないはずとそちらの可能性を懸命に否定しているうちに、ずっと付き添ってくれた年配の女官が重厚なドアを開け、中へ入るように促した。
一歩入ると足が止まる。天蓋付きの大きなベッドがでんと据えられていて、薄絹越しに誰かがいる。
「僕、こんなに大きなベッドでなくてもいいんだけど」
ごまかすように呟いて後ずさりしたら、背後でドアがパタンと閉じられた。え? と振り向いたが、もうドアは閉じたあとで、開けようとしても開かない。鍵がかかっているようだ。
現実に直面したくなくて閉じたままのドアに懐いていると、ベッドの方から身動ぎする気配が伝わってきた。そしてしゃっと薄絹を引き開ける音、のしのしと近寄ってくる足音が。
「嫌だ、来るな」
言ってみたが、当然相手には伝わらない。肩を掴まれ振り向かされ、男と視線が合う。にやりと笑った相手も、白い夜着を着ていた。この先の展開を想像したくない。必死でドアノブにしがみついていたのに、男はあっさりとそこから引き離し、肩に担ぎ上げた。
「やだ、下ろせ、下ろせってばっ」
喚いている間にベッドに運ばれ、ぽんと放り投げられる。ころんと転がったので夜着の裾が乱れた。大腿まで捲れ上がったそれを慌てて引き下ろそうとして、男の手に止められる。少しざらついた掌が、昴の大腿を撫でた。
「やめろって!」
男を押しやろうと、反対側の脚で蹴りつけるが、男はあっさりとその蹴りを避け、おとなしくしろというようにバチンと脚を叩く。男は軽く叩いたつもりだったかもしれないが、色白の昴の肌には、くっきりと手の痕が残ってしまった。
「痛いじゃないか」
反射的に喚いたら、男も自分の手の痕を見て悪かったというように撫でてきた。
最初は宥めるために撫でていたのだろうが、男の手はいつまでもそこから離れない。もういいと脚を引こうとしたら、膝を押さえられた。そのまま手が這い上がってくる。男がベッドに乗り上げた。
「ちょ……っ、やめろよ」
内股に男の手を感じて、ぞくりとした。それ以上奥に進んだら……。こくりと喉を鳴らしたとき、男の大きな手で股間を握られる。下着がないので直握りだ。
「やめっ!」
叫んで身を捩ったが、下半身をがっちり押さえられていて逃れられない。ぐにゅぐにゅと股間を揉み込まれて、覚えのある衝動が湧き上がってきた。なんでこんなんで感じるんだ、相手は男だろと、節操のない自分自身に泣きが入る。
だが男は巧みだった。メリハリをつけて手を動かされ、甘い疼きが背筋を伝って脳を痺れさ
す。腰に快感が集まっていき、どんどん硬くなる。先端にじわりと先走りが集まってきて、たらりと幹を伝った。男が手を動かすたびに、にちゃにちゃと淫らな水音が聞こえる。
「もうやだ……」
嫌だと拒否するつもりで口を開いたのに、それは昴の耳にも甘ったるく掠れて聞こえた。これでは制止するどころか誘っているみたいだ。
男が何か言って笑う。きっとからかっているのだ。悔しい。だがいやいやと言いながらそこは萎えるどころか、触られて随喜の涙を零しているのを見たら、誰だって笑わずにいられないだろう。
何かほかのことを考えたら萎えるかもしれないと、必死で九九を数えたり一から百まで足してみたりしたが、毒のように身体を浸していく快感を振り払うことはできなかった。
しゅっしゅっと昂りを擦られ、根元の膨らみをこりこりと揉まれ、敏感な会陰部分を指で辿られる。そのたびに昴自身は素直に愉悦の涙を零した。嫌だ、やめろといくら口で言っても聞いてもらえるはずがない。
男は片方の手で昴の股間を弄りながら、もう一方の手はさらに夜着を捲り上げていった。喉近くまで押し上げられて、ほぼ全裸にされてしまう。腹を撫でられ臍を擽られ、脇腹を辿った手が胸に至る。触られる前から乳首は尖っていた。夜着を捲るときに、わざと擦れるように刺激されたからだ。
その小さな突起を指で摘ままれる。途端にびりびりと電流のような痺れが走る。
「あ……」
声が出て、それが艶声だったから、ぐっと声を噛み殺した。自分が愛撫されて艶めかしい声を出すなんて、認められない。
しかし代わる代わる胸を愛撫されるとむず痒くて、もっと強くしてほしくて堪らなくなる。無意識に胸を突き出していたのだろう。男はうっそりと笑って顔を近づけてきた。温かな舌に乳首を嘗められる。嘗めただけではない。吸われて噛まれて頭の芯が痺れた。
「ああっ」
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