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枯れた薔薇_カバー1

愛以外は全てあげると、あなたは言う

藍井恵 / 著
えとう綺羅 / イラスト
ISBNコード 978-4-86457-307-8
本体価格 本体1,200円+税
発売日 2016/04/27
発売 ジュリアンパブリッシング

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内容紹介

《君は気高く美しかった―――あのとき私は恋に落ちてしまったんだ》
美しき支配者の甘くて苦い秘めやかな恋 。
「お前には全てやるつもりだ、私の持てるもの全て。ただし私の愛だけは与えられない」父を亡くし、修道院の使用人に身を落としたロザンナを救った公爵アルフォンソ。彼はロザンナを花嫁として娶ってそう告げた。投げかける冷たい言葉とは裏腹の愛しげな瞳と優しいキス。あなたは何を恐れているの? 愛も幸せも手に入れる、全てを持ち合わせた美貌の公爵と少女。愛を受け入れることが罰になる…年の差カップルのドラマチックラブ!
「ムーンライトノベルズ」大人気作品、大幅改稿&大量書き下ろしを収録して書籍化!

立ち読み

 その夕、アルフォンソが外国から戻って来る予定だったので、ロザンナは長居せずに日が暮れる前に帰邸した。晩餐になっても戻らないので、アーヴェと食事を摂り、アルフォンソの居室で待つことにした。いつも彼が書き物をしている椅子に座った。
 ――舞踏会で踊るとき気を付けたほうがいいことを王太子に進言してみよう。
 ロザンナがそんな思い付きで、筆を執る。
 本番は練習のときと違い、他のひとたちがいるので、ぶつからないようにするにはどうしたらいいかを書き始めた。
 そこで扉をノックする音に続き、侍従二人が扉を開け、アルフォンソが現れた。
「ただいま」
 アルフォンソが微笑むので、ロザンナも立ち上がって微笑み返した。
「お帰りなさい。遅かったわね」
「用事が長引いてしまって、もう一泊しようかとも思ったんだけど早く会いたくて」
 アルフォンソはロザンナが座っていた椅子に腰を下ろし、自らの膝の上に彼女を座らせ、背後から耳たぶを甘嚙みした。
「うふふ」と嬉しそうなロザンナに「何書いてるの」と訊いてくる。
「王太子様への手紙」
 アルフォンソは意外な返事に片眉を上げた。
「なぜ?」
「王妃様から頼まれて今度、社交界デビューのお相手を務めることになったの」
「ロザンナが?」
 アルフォンソの眉間に皺が寄ったが、彼の貌はロザンナの背後にあり、気づかれることはない。ただ、声が不機嫌なことは伝わった。
 ――留守中に勝手にことを進めたのが気にくわないのかしら……。
「ほら、王妃様ってアルが出かけたあと、いつも呼んで下さるでしょう?」
「王太子のデビューが近いからって? いい口実だな」
 アルフォンソはロザンナの腰から尻へと手のひらを這わせた。
「何も穿かずに手紙を?」
「あ……もう、すぐ書き終わるから、待って」
「うん? 撫でながら待ってるよ?」
 アルフォンソの手が夜着の裾から侵入してくるが、ロザンナは羽ペンを手から離さない。あとサインをすれば書き終わる。
「待つというのは、まだ触らないでとい……こ……とで……」
 アルフォンソの右手がロザンナの前身ごろから、太腿の付け根へと沈んでいった。
「ん……くぅ」
 ロザンナの手は羽ペンを摑んだまま止まっている。アルフォンソが左手で机上のインク壺(つぼ)を机の端に移したが、彼女は目をぎゅっと閉じていて気づかない。
「サインなら、少しくらい触られていても、できるだろう?」
 アルフォンソの人差し指と中指が花弁の中へと分け入った。そこは既に蜜を滴らせている。
 ロザンナは「そんなこと……されたら……書けな……」と、頰を机に押し付け、突っ伏した。手から羽ペンが落ちる。
 アルフォンソは「いやらしい子だね」と耳元で囁きながら、蜜を搔き出すかのように、彼女の中を撫でまわした。そうしながらも左手が乳房を包んでくる。
「は……あ……や……」
 ロザンナは手紙を書くどころか両手を机上に投げ出した。アルフォンソはロザンナを愛撫しながら、その手紙に目を遣った。
「レオポルドにえらく優しいじゃないか。王太子なんだから放っといたって周りの者が避(よ)けてくれるさ」
 ――も、もしかして……嫉妬してる?
「だって、王太子様とは……親戚でしょう?」
 アルフォンソが立ち上がった。
「あのガキにも腰を触らせたんだろう?」
「ガキって……私も同い年だわ」
「女性のほうが先に大人になる」
 アルフォンソが、ぐいっとロザンナの腰を持ち上げたので、彼女は机に手を突き、尻を突き出す形となった。しかもその裾は捲れ上がっていて、輝くように白く円やかな双丘がアルフォンソの眼下にあった。
 そのとき、ロザンナは確信した。夫が嫉妬していると。少し前まで、他の男をあてがおうとされていたロザンナは、この彼の変化に驚きを禁じ得ない。
「私以外の男に手紙を書いてはいけないよ、ロザンナ」
 ――噓みたい!
 遂にロザンナは夫の愛を手に入れたのだ。心の奥底から悦びが湧いてくる。アルフォンソは彼女の蜜壺の中を指で弄(まさぐ)りながら、もう片方の手で絹衣の上から乳房を摑んで揉みしだいてくるので、ロザンナの口から甘い吐息が漏れ始める。
「君の腰を直に触れるのは、私だけだ、いいね? ロザンナ」
 ――あなた以外になんて、触らせるわけないのに!
「あ、アルも他のひと……触っちゃ……駄目」
「かわいいことを言うね」
 アルフォンソは夜着を引っぺがしてロザンナの腰を摑み、その白く突き出た桃のようなそれに口づけを落とした。彼女の付け根から蜜が垂れて太腿を伝っているのがロザンナもわかった。アルフォンソがその蜜を舐めとってくる。そのたびに彼女の腰が波打つ。
「こんないやらしい腰つきを見られるのは、私だけだ」
 アルフォンソは上体を起こし、ロザンナの頭の両脇に手を突き、後ろからぐぐっと彼の雄を突き立てた。
「はぁ……!」
 ロザンナは奥の奥で彼の愛を感じながら、顔を振り向かせ、アルフォンソの表情を垣(かい)間(ま)見る。
 アルフォンソは少し苛立たしげな、だがどこか切なそうな貌をしていて、ロザンナはきゅんと胸をときめかせた。
「ん……ロザンナ、そんな……締めて、感じてるの?」
 実際、彼女はもう悦楽の虜(とりこ)になっていて、そのアルフォンソの声色がとても甘く優しいものだから蕩けそうである。口を衝くのは自分のものとは思えない、はしたない嬌声のみ。
「あ……うふぅ……はぁ……あぁ」
 やがてアルフォンソの雄芯は彼女の中で存在感を増したのち弾け、ロザンナは机に倒れるように果てた。
「まだ寝かせない。六日分愛してやる」
 アルフォンソは彼女を抱きかかえ、いつもより少し乱暴にベッドに下ろした。それなのに、ロザンナの瞳はまだとろんとしたままなので、彼は自らの服を脱ぎ捨て、ベッドに上がり、ロザンナを抱きしめた。
 アルフォンソはロザンナの愛情を受け容れてからというもの、一日でも離れていると辛く感じるようになっていた。もう外国に行くのをやめたほうがいいのではとも思ってしまう。
「ん……アル……」
 ロザンナの瞳がゆっくりと開く。長い黄金の睫毛に縁取られたその瞳は、アルフォンソと同じ青だが、透明感があり、青空のようだ。ただし今宵は枝付燭台(ジランドール)の光を浴びて橙(だいだい)色を帯び、情熱的に見える。
「ロザンナ」
 アルフォンソが彼女の額にキスを落とし、ぎゅっと抱きしめてきた。
「温かい……」
 ――躰だけじゃない、心が、温かいわ……。
 ロザンナは涙ぐみ、彼を抱きしめ返す。
「寒かったらベディングを掛けようか」
「ううん。アルがいれば大丈夫」
 アルフォンソは上体を起こし、ロザンナの脇の下に手を挟んで持ち上げ、彼の左脚の大腿部に座らせた。
「あ……」
 彼の筋肉質な大腿が秘所に押し付けられ、ロザンナは早速、声を漏らしてしまった。
「相変わらず、感じやすいな」
「や、だって……会いたかったんだもの」
 六日ぶりに彼の深い碧い瞳に見つめられるだけで、これからされることを想像しただけで、ロザンナはもう官能に酔いしれそうになるのだ。
 ――これでも感じないように耐えているつもりなのに……。
「私もだよ、ロザンナ」
 アルフォンソが耳を食(は)んでくるので、ロザンナは「はぅん……!」と、またしても声を上げてしまった。それからしばらく、アルフォンソは彼女の耳の中で舌をぐりぐりとしてくるので、ロザンナは、くすぐったそうに「ん……んん」と首を傾げて反応する。それにつられて彼女の金髪がぱさりと下に流れ、首元が空いた。彼は首筋から乳房へと段々と口づけの位置を落としていく。
「もう尖っているよ」と、アルフォンソはそのピンクの突起をちろっと少しだけ舐めた。
「やだ、アル……今日、意地悪……」
「これから他の男に手紙なんか書いたら、どんどん底意地悪くなるぞ」
「もう、嫉妬なんか必要ないのに」
「嫉妬なんてかわいいものじゃない」
 アルフォンソの声が不機嫌になり、彼女の乳房を甘嚙みした。


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