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天狐は花嫁を愛でる

伊郷ルウ / 著
明神 翼 / イラスト
ISBNコード 978-4-908757-20-4
サイズ 文庫本
定価 703円(税込)
発売日 2016/08/25

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内容紹介

そなたが愛しくてたまらない
イラストレーターで独り暮らしの裕夢の前に突然現れたのは、端整な顔立ちの、更に三角の獣の耳とふさふさの長い尻尾のある狐の神様・陽月だった!!裕夢の二十歳の誕生日に姿を現した陽月は、裕夢が五歳のころに出会い、結婚を約束したといい、裕夢を花嫁として連れて行くと言いだした。裕夢が抵抗すると、家に居座られ波乱の同棲生活が始まって!?夜、添い寝され、腕に抱かれ尻尾で頬を撫でられると、甘い痺れが隅々まで広がり抵抗できなくて……。ふわきゅんラブ書き下ろし?
★初回限定★
特別SSペーパー封入!!

人物紹介

山吹裕夢

他界した祖父が住んでいた、思い出深い平屋に引っ越してきた。
少年のように華奢な身体つきで、実年齢より幼く見られる。

陽月

1000年の月日を生きてきた、狐の神様。
傲慢な性格な一方、迷子を助ける優しい一面も。

立ち読み

 寝る準備をすませて裕夢が寝室に戻ると、敷いた布団に白い薄衣を纏った陽月が横たわっていた。
 頭には尖った耳があり、上掛けの外ではふさふさの長い尻尾が揺れ動いている。その姿にどうしても懐かしさを覚えてしまう。
「また一緒に寝るつもり?」
「嫌か?」
 肘枕をしている彼が、不満げに見上げてくる。
 子供のように拗ねた顔をしている彼を見て笑いながら、静かに襖を閉めて布団に歩み寄っていく。
「べつにいいけど」
 そう答えた自分に驚きながらも、追い返したい気持ちにならなかった裕夢は、上掛けを捲って横になった。
「そなたはいい子だ」
 嬉しそうに目を細めた陽月が、いきなり抱きしめてくる。
 一気に鼓動が速まり、羞恥に襲われた。
「陽月……」
 裕夢は困惑も露わに見返す。
 どうして急に恥ずかしくなったのか、それがわからないから狼狽えてしまう。
「恥じらうそなたが愛しくてたまらぬ」
 熱い吐息混じりに囁き、そっと唇を重ねてくる。
「んん……」
 生まれて初めて交わすキスに、鼓動がさらに速くなった。
 きっと陽月は、鼓動の激しさを布越しに感じ取っていることだろう。そう思うと、ますます恥ずかしくなっていく。
 ファーストキスの相手が、狐の神様で男なんて信じられない。けれど、抗う気持ちがこれっぽっちも湧いてこないでいる。そんな自分がひどく不思議だった。
「ん……ふっ」
 唇を舐めてきた陽月が、今度は柔らかに噛んでくる。
 くすぐったくて小さく肩が震える。と同時に、身体から力が抜けていった。
「ぅ……んん」
 無意識に歯を食いしばっていたのに、知らぬ間にあごが緩んでしまったのか、陽月の舌がスルリと入ってくる。
 本格的なキスは舌を絡め合うのだと知っていたけれど、実際に体験してみると驚きしか感じない。
「んっ……」
 口内を動き始めた舌の感覚に、いったんは脱力した身体が強張ってしまう。
 頭を抱き寄せられ、深く唇を重ねてきた彼に口内を余すところなく舐められ、さらには舌を搦め捕られ頭が真っ白になっていく。 
「ん——っ」
 搦め捕った舌をきつく吸い上げられ、胸の奥深いところが疼いてハッと我に返る。
 何度も何度も舌を吸われて身体が火照り出し、急に怖さを覚えた裕夢は両手で陽月にしがみついた。
「ふ……っ」
 抱きしめる裕夢の手を、柔らかな尻尾がさわさわと撫でてくる。
 懐かしい感触に、またしても脱力していった。 
 どうして陽月に抱かれていると、こんなにも心地よく感じてしまうのだろう。
 温かくて、気持ちよくて、我を忘れていった。
「ひゃっ」
 とんでもない事態に、顔を背けて唇から逃れた裕夢は、慌てふためいて陽月の腕を掴む
 パジャマの上着を捲り挙げた陽月が、下着の中に手を忍ばせてきたのだ。
「やっ……」
 大きな手で己をやんわりと包み込まれ、裕夢の腰が跳ね上がる。
「そなたはここも可愛らしい」
 耳元で囁いてきた陽月が、己を包み込んでいる手をゆっくりと動かし始めた。
「ああぁ……」
 抗うより早く感じてしまい、ぶるぶると身を震わせる。
 自慰しかしたことがないそこは、思っている以上に敏感で、瞬く間に熱を帯びてきた。
「や……陽月……」
 彼の手に反応してしまったことの恥ずかしさに、しどけなく身を捩って逃げ惑う。
 陽月は自分と同じ男なのに、どうしてこんなにも感じてしまうのだろう。それがわからないから混乱する。
「ひっ……ん」
 輪にした指で丹念に扱かれ、くびれから先端あたりを念入りになぞられ、早くも下腹の奥から馴染みある感覚が湧き上がってきた。
「お願い……手……離して」
 このままでは彼の手の中で射精してしまいそうだ。
 そんなことができるわけがない。
 頭ではそう思っていても、未熟な身体は辛抱が利きそうになく、どんどん熱が高まる。
「達したいのだろう? 好きなときに出してよいぞ」
 耳をかすめた甘声が、まるで悪魔の囁きに聞こえた。
 先端を濡らす蜜をくびれに塗り込められ、裏筋を指先で辿られ、投げ出している脚がヒクヒクと痙攣する。
「あっ……も……」

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